身は奴隷の境涯にあって鉄鎖につながれていてもその魂は自由である。いかなる暴君といえどもその志を奪うことはできない。常に主体は自己であることを確認しつつ櫂操法の練磨に励み、陸に上がれば勉学に勤しみ巷にあっては紳士たる本分を忘れず明日に短艇委員会の未来を見つめる。やがてカッターのオールと決別するときこそカッターの何たるかを悟るときであり、また愈愈我我が日日共に培った義理と人情そして寛容の心と堅強不屈の精神を遺憾なく発揮できる、海よりも広く深遠なる社会に勇飛する時でもある。「断じて行えば鬼神もまたこれを避く」我我の使命に鑑み不可能を可能にするこの唯一不変の真理の言葉を我我の胸に深く刻むとともに、青春とは熱であり意気であり顧みるときの微笑であることをここに確信するものである。
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